生産終了となったトヨタ・マークX(2代目)に試乗

マークX正面 トヨタ

2019年いっぱいで生産終了のマークXに初乗車

3月初めごろ、レンタカーでトヨタ・マークXを借りたのでその印象を記す。借りたのは2代目マークXの中期型、ベースグレードの250G、走行距離は約45,000kmの個体だ。

なぜ今さらマークXを借りたのかというと、私が現在の愛車スバル・フォレスター(SK型)を購入する前に一瞬だけ購入候補として考え、もし乗る機会があれば一度乗ってみたかったと思っていたからだ。そして、なぜマークXが購入候補に挙がったというと、マークXがV型6気筒エンジンで後輪駆動車であり、しかも価格が300万円を切る庶民でも買える車であったからだ。ただそれだけなのだ。

そのときは一瞬で候補から消えたのだが、候補から消えた理由は、マークXがあまりにも古い内装デザイン足踏み式パーキングブレーキであったからだ。2018年ごろに新車を買おうとしているのに足踏み式パーキングブレーキはないだろうと。

そんなマークXではあるが、やはり6気筒エンジンで後輪駆動というパッケージングは2020年となった現在では貴重で、国産車で同じパッケージの車に試乗しようとすると、日産・スカイライン、レクサスLS・GS、トヨタ・クラウンぐらいしかない。日産スカイラインはどうだか知らないが、レクサス、トヨタのこれらはレンタカーでは結構な料金となってしまうので、そういう意味では庶民価格で乗ることができるマークXは貴重でこのたびレンタルすることとなった。

マークXの印象を詳しく記す前に結論を言ってしまうがハッキリといい車だとは思わなかった。今回借りた車両はそこそこに走行距離も伸び、おまけにスタッドレスタイヤを履いているせいもあるだろうがそれでもだ。不快に思った方、申し訳ありません。

2代目マークXは6気筒とは思えない安っぽいエンジン音

私がまずこの車に期待していたのはマルチシリンダーならではの気持ちの良いエンジンフィーリング。高速道路に入り合流車線で時速100キロまでベタ踏みしたのだが、この音質、フィーリングが雑味たっぷりで、これが6気筒とは思えないほど安っぽいのだ。レンタカーだから安いエンジンオイルでも入れられている可能性があるが。3気筒エンジンの軽自動車ほど酷くはないがこれなら普通の直列4気筒と変わらないのではないかと思う。むしろ4気筒ならばスバルの水平対向エンジンの方が質感がいいように思う。(スバルに乗っているから持ち上げているわけではない)

ちなみに同じエンジンを搭載した210系クラウンアスリートを友人が所有しているため同乗する機会があるのだが、クラウンと比べると驚くほど聞こえてくる音質が違う。大袈裟に言うのならば、マークXはガァーーーー、クラウンは遠くでクォーーンといった具合。

加速力はなかなか良くこれは好印象であった。

マークXのハンドリング・ステアフィールにがっかり

さまざまな試乗記事でマークXがハンドリングを褒められていたのを見たことがなかったので期待していなかったのだが、以前に乗った現行カローラに通じる「味もシャシャリもない」ハンドリングでがっかりした。

16インチのスタッドレスタイヤを履いていることも影響していると思うのだが、決して路面の接地感がないわけではないがどうもイマイチ。後輪駆動車ということでトルクステアがなくスッとハンドルが切れるが、スポーティー感など皆無だし手応えも薄い。

後輪駆動=スポーティー、楽しいと思っていたら心底がっかりするだろう

マークXは楽しいハンドリングではなかったが、よく小回りが効いて前回乗ったカローラより一回り大きいはずだがむしろこちらの方が運転しやすかった。この点については意外な発見であった。

マークXのブルブル、ガタガタうるさいボディ

約45,000キロ走った個体、ベースグレードとはいえこのクラスの車がここまで騒がしくコストカット丸出しのボディで驚いた。なぜなら本当にコストカットをしていたとしても前モデルの210系クラウンとは兄弟車であるし。特に山陽自動車道下り線から中国自動車道方面へ接続する広島JCTの下り坂の右カーブの連続する段差を越えた時のガタガタ、ブルブル具合は私が以前乗っていた2007年式のトヨタ・ラッシュで12万キロ走行した2018年頃の印象とほとんど変わらないかそれよりも酷いぐらいだ。

マークXは6気筒と後輪駆動という記号が欲しい人向けの車

今回乗って確信した。この車は「6気筒エンジン」、「後輪駆動」というスペックが欲しい人、それで見栄が張れると思った人向けの車なのだと。これらのスペックをみると私も高級車あるいはいい車なのだろうと想像してしまうが、マークXにはそんなことは微塵も感じなかった。昔はそれが理解できる人が多かったのだろが、今の時代そんな車よりも「ハイブリッド」のほうがいい「スペック」「記号」となり、この車を買っていたそうはプリウスなどに流れてしまったのだろう。だから売れず生産終了になったように思う。

悪口ばかりになってしまったが、トヨタの企業スローガンである「Fun to drive」を求めなかればそこそこ満足するオジサン車ではないだろうか。

マークX斜め